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松阪牛しゃぶしゃぶの美味い食し方

2016年06月13日(月)12:51

松阪牛の美味い食し方と言えば…
しゃぶしゃぶ
ステーキ
すき焼き
の王道スタイルが松阪牛流!

今回はその中でも、お肉本来の赤身の味を味わうことのできる
「しゃぶしゃぶ」にスポットを当ててみましょう。

 松阪牛しゃぶしゃぶの美味い食し方

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しゃぶしゃぶに向いている部位:モモ・ウデ・(脂身の少ない)肩ロース

 

1人前適正g:150~200g(ロース系なら150gまで)

 

用意するもの:
出汁(かつお節・日本酒・昆布・塩・片栗粉)
野菜(白ネギ・水菜・きのこ類・豆腐・その他好きな野菜)

 

●出汁の作り方:
 1.土鍋に水を張り、お酒(日本酒)も少々入れ、昆布1枚入れて火にかける
 ※ 沸騰する直前に昆布を取り出す
 2.かつお節をざるに入れて、これも軽く沸騰すれば取り出す
 3.水溶き片栗粉を作り、少量沸騰している出汁の中に混ぜながら入れる

 

【ポイント】
 *かつお節で出汁を取ることにより、風味が増し、肉臭さもなくなります。
 *塩を少々入れることにより、お肉の旨味が凝縮されます。
    というのも、どんなお肉にも塩分が少し含まれているので、お肉を湯がくお湯の方に塩分があれば、浸透圧の     関係でおいしい旨味がお肉から出ないことになるのです。
 *片栗粉を入れることにより、のどごしが良くなり冷めにくいので、旨味が逃げない利点があります。
 *お湯を80℃くらいに保つのが美味しいしゃぶしゃぶのコツ

 

●美味しい食べ方:
まず、肉を先に入れましょう!
先に入れることで、肉の旨味と出汁の旨味とが溶け合うことで、後から入れる野菜の美味しさが増します。
肉は一枚ずつ、鍋の中で泳がすように箸でしゃぶしゃぶしましょう。
松阪牛なら2回程度サッと湯にくぐらすだけで十分です!
湯につけ過ぎて、せっかくの松阪肉を固くしないことです。

 

●注意点:
野菜に関しては、煮えにくいものから先に鍋に入れて、食べる分ずつ入れるのがコツです。そして、しゃぶしゃぶで大切なことは、丁寧に灰汁(あく)をこまめに取ること。灰汁をきれいにとらないと、灰汁臭さが強くなって、肉の旨味も野菜の旨味も感じられなくなってしまいます。

 しゃぶしゃぶの雑学

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しゃぶしゃぶの原型となる料理は…
中国北京の刷羊肉(シュワンヤンロウ)と呼ばれる、火鍋料理。

 

火焙子(ホウコウズ)という独特の鍋に湯をたぎらせ、香菜などの野菜に薄く切った羊肉をさっと通して、濃い目のたれを付けて食べます。

 

刷(シュワン)はすすぐという意味があり、沸騰したお湯の中に羊肉をくぐらせていただく様子を表しています。
日本ではクセの強い羊肉を、牛肉や豚肉に変え、タレも日本人向けに醤油ベースに変えて現在のような「しゃぶしゃぶ」が広まりました。

 

中国の火鍋に用いられる食材は、日本のしゃぶしゃぶのように、すぐに火が通るものばかりではなく、しばらく煮込む必要がある食材も多いそうです。

火鍋料理のルーツはモンゴル?

 

さらに歴史をさかのぼると、元の時代(モンゴル帝国が支配していた時代)、フビライ・ハーン(チンギス・ハーンの孫)の侍医である、忽思慧(こつしけい)の考案によるとされます。

 

戦後、鳥取市出身の吉田璋也(よしだしょうや)が、京都十二段家で戦時中に軍医として赴任していた、北京の料理を我が国に伝えたのが始まりです。

 

羊肉を牛肉に替え、柳宗悦や河井寛次郎等の助言を得て、今日の形となったといいます。

元祖しゃぶしゃぶ鍋は?

 

吉田璋也によるすぐに火が通るしゃぶしゃぶの元祖「牛肉のすすぎ鍋」は…

鳥取市「たくみ割烹」でいただくことができるそうです。

※ JR「鳥取」駅より5分~砂丘や出雲大社への通り道にいかがですか?~

日本で最初にしゃぶしゃぶを始めた店は?

 

日本で最初にしゃぶしゃぶを始めた店は…

京都祇園の十二段家(じゅうにだんや)と言われています。

※ 地下鉄烏丸線「丸太町」駅より徒歩1分~老舗の風格…時代漂う味わいを是非ご堪能ください~

しゃぶしゃぶという名称の始まりは?

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「しゃぶしゃぶ」という料理名は、1952年に大阪のスエヒロというお店が考案しました。

 

女性従業員がタライの中でおしぼりをジャブジャブと洗う動作と、お肉をお湯の中でふる動作が似ていることから思いついたといいます。

 

ただ、当時のスエヒロの店主は商標登録を「しゃぶしゃぶ」ではなく、「肉のしゃぶしゃぶ」としたそうです。

しゃぶしゃぶという言葉を、日本全国どの店でも使えるようにと。

 

それだけ自信があったのかもしれませんね?

 

そのおかげもあって、しゃぶしゃぶは多くの人に受け入れられ、大人気の鍋料理になりました。

しゃぶしゃぶは夏の料理だった?

 

スエヒロの当時の社長は、夏に焼肉が売れない対策としてしゃぶしゃぶを考案したといます。
冬の料理として定着したしゃぶしゃぶですが、本来は夏の料理だったようですね。

まとめ

 

松阪牛でしゃぶしゃぶをするなら、赤身の多い部位がベスト!
本来の甘みと、タレの酸味が混じって、とても香りのよい一品に仕上がります。

 

しゃぶしゃぶの歴史から見ても、日本独自の料理法であり、日本が誇るブランド牛を食す文化が根付いているからこそ生まれた、奇跡のメニューです。

 

たとえ松阪牛でなくても、せめて国産牛で味わっていただきたいしゃぶしゃぶメニュー。
本日の晩ご飯…また、近々のイベントなどに是非、季節に関係なく一度ご賞味ください。


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